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「私の絵に登場する生き物について」
私の絵に登場する生き物たちは、動物か人物どちらかだけの時もあれば、動物と人物のペアで描かれることもあります。
よく描く生き物は、ヒョウやライオンなどの猛獣系、フクロウやフラミンゴなどの鳥類系です。
それらの動物が見せる凛と佇む姿や優雅さ、繊細さや鋭さに、私自身が深い憧れを抱いているのかもしれません。
また、動物と人物を描く際は動物を擬人化し、2人の中に生まれるストーリーを考えながら描いています。観ていただける方に、生き物たちが織りなす物語を堪能していただけたら嬉しく思います。
(https://picaresquejpn.com/staff-letter/marie-essay-no6/)
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「私にとっての中世」
私は異国の風景というだけで胸が高鳴ってしまうのですが、その中でも中世の気配が色濃く残る景色には特に心惹かれます。
そのため、私の絵に登場する風景も中世の時代のものが多いです。
過去、私が実際に訪れたことのある中で特に好きな景色は、イタリア・トスカーナ地方にあるオルチャ渓谷と、ベルギー・ブルージュの街並みです。
過去に訪れその魅力を全身で感じた場所だからこそ、その感覚を絵で表現したいという気持ちがあると同時に、もしかすると私は絵を描くことを通じて「憧憬の場」を再訪しているのかもしれません。
それぞれの光景を懐かしみ描くことで、私の中に眠っていた様々な記憶が蘇り、私自身が絵の景色の中に佇んでいるような心地になるのです。不思議な感覚かもしれませんが、中世を敬愛する私にとって、この感覚は制作を行う上での大切な原動力でもあると思っています。
(https://picaresquejpn.com/staff-letter/marie-essay-no5/)
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「模様について」
10代の頃から模様のある絵を描いていました。
私が模様を描く理由、それは絵の中の空間を用いて、
私の中に広がる空想の世界をより具体的に表現するためです。
そんな模様の描きこみは一番最後に行います。
その時々の感覚によって、模様は様々な形となって画面上に現れます。
模様を描いているときはただただ無心に、好きな映画や音楽、ラジオを聴きながら手を動かし続けます。
模様を描くということは私にとって、意識せずとも私にしか描けない絵の世界観を作り上げる大切なプロセスなのかもしれません。
(https://picaresquejpn.com/staff-letter/marie-essay-no4/)
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「子どもを描く理由」
私の絵にはよく子供が登場します。
年齢は10代半ばくらい、思春期の子供たちが多いような気がします。
みなさまは、ご自身が10代だった頃のことを覚えていますか?
不思議と20代の頃よりも、10代の頃の方が感覚としてどこか鮮明に覚えているような気がします。
それは、私にとって(もしかしたらみなさまにとっても)10代の頃は楽しいことだけではない、どこか不安や不自由さ、または移ろいゆく環境の変化などがあり、それ故に今よりも濃い日々を送っていたからかもしれません。
ちなみに思春期と調べると、“心身ともに子供から大人に変化する時期”という記述が出てきました。
年齢で言うとだいたい10歳から18歳くらいまで。
自我が生まれ、自分らしさを見つける時期で、“嵐の時期”とも言われているとか。
確かに自分自身に置き換えても、激しい反抗期はなかったのですが、ささいなことに傷付いたり、考えなくてもよいことを考えすぎていたり、言わば自意識過剰の塊だったように思います。
そんな中で、大人になると消えてしまうような純真さや、繊細ながらまっすぐ突き進むような一途な姿に、大人になった今、一種の憧れのような感覚を抱いているのかもしれません。
私はそんな、無意識の信念が芽生え始める尊い時期の子供達と、大人になった自分とをどこか重ね合わせながら、そこからあふれだす感覚を絵にしているのだと思います。
(https://picaresquejpn.com/staff-letter/marie-essay-no7/)